安倍内閣が高支持率を続けるなか、地方選での与党候補の敗北が相次いでいる。地方
自民党の地力が十分には戻っていない部分があるためとみられ、参院選を前に自民、
公明両党内にはいらだちも募っている。「自民党の支持率が高いのに首長選でコロコ
ロ負ける例が目立つ。国政は別という人がいるが、自分の名前を書かせることに変わ
りはない」。自民党高村正彦副総裁は5月29日に記者団に語り、地方選の結果に
不満をにじませた。

 

地方選での敗北が続いていることで、さすがに引き締めにかかってきたようだ。千葉
市長選、さいたま市長選で連敗を喫したわけだが、もともと首長選は現職有利とされ、
両市ともに現職は民主党系だった。よほどの失政が無い限り、現職に票が集まるもの
であり、低投票率であれば尚更である。むろん、自民党の看板だけで勝てるほど簡単
ではなく、よほどのことが無ければ難しいだろう。高い政党支持率を鵜呑みにせず、
地道に選挙活動をする、簡単ではあるが実行するのは意外に難しいのかもしれない。