改選議席48を与野党が争う参院選比例代表で、各候補にとって気掛かりなのが当選
ラインだ。3年前の前回、自民、民主両党の最下位当選者の得票数はいずれも10万
票強だった。今回は、大幅な議席増を見込む自民党が当選ラインを「7万〜8万票程
度」に下がると予想するのに対し、逆風にさらされる民主党では「15万〜20万票
取らないと厳しい」との見方が出ている。比例代表での各党の獲得議席数は、政党名
と比例候補の個人名による総得票数に応じドント式で比例配分。

 

追い風にのる自民党の圧勝は間違いない状況だが、一方で逆風下にある民主党がどこ
まで議席数を減らすか、そちらの方に注目が集まっているとも言えるだろう。政権交
代の第一歩として、第一次安倍政権を退陣に追い込んだ6年前の参院選。党の分裂で
その勢力は大きく減ったとは言え、参院での第一党であることに変わりはない。一部
では共産党が勢力を伸ばす、そんな見方もあるようだが、すでに自民党以外の選択肢
にすらなりえていない、それが民主党の現実であろう。