■

日本維新の会の石原慎太郎、橋下徹両共同代表が１０日、東京都内でそろって街頭演説
した。両氏のそろい踏みは参院選公示後初めて。橋下氏の従軍慰安婦を巡る発言で逆風
を受ける中「二枚看板」の結束をアピールし巻き返しを狙っている。両氏はこの日、都
内３カ所で演説。確執も伝えられたが、選挙カーの上で握手するなど円満ぶりをアピー
ルした。石原氏は「私たちが変えたいのは中央官僚がこの国を仕切っている政治体制だ」
と訴え、橋下氏も「皆さんが選挙を放棄すれば既得権の言い分だけが通る」と呼びかけた。

日本維新の会にとって凋落した人気を回復するためには、石原氏と橋下氏の二枚看板を
とにかく前面に押し出す以外に道はないだろう。今のままでは選挙区で当選者を出すの
は難しく、その手段を見出そうにも時間が足りない。すべては橋下氏の不用意な発言が
原因だが、どこまで保守色を打ち出せるだろうか。あまり強く出しすぎると地雷を踏み
かねず、もはや政党として存在出来ないほどのダメージを受けるはずだ。今回の参院選
は日本維新の会にとって最後の戦いとなるかもしれない。