安倍晋三首相は、10月中旬に召集する臨時国会前の内閣改造を見送る意向を固めた。
首相は次期国会を「成長戦略実行国会」と位置付けているうえ、消費増税問題や環太
平洋パートナーシップ協定(TPP)交渉、集団的自衛権の行使を禁じた憲法解釈の
見直しなど内政、外交の重要案件を多く抱えていることから、各閣僚に継続して政策
課題を担わせるべきだと判断した。複数の政府関係者が明らかにした。

 

安倍政権は順調に政権運営が出来ているだけに、今ここで内閣改造をしたところで、
はっきり言って無駄でしかないだろう。執行部の人事にも手を付けないのなら、この
まま年内は安泰と言っても良いのではないか。安倍政権にとってTPP以上の悩みの
種が消費増税であろう。景気の動向を見極めて判断する、とされてはいるものの、や
はり増税は見送るべき、と言った声も上がっており、党内でゴタゴタが起きかねない。
今年の秋は安倍首相にとって、難しい判断を何度も求められる季節になりそうだ。