政府は、来年度政府予算案で防衛予算を今年度より増やす方向で調整に入った。防衛
予算は昨年度まで10年連続で減少していたが、防衛力強化をめざす安倍政権になっ
て、2年連続で増えることになる。今年度の防衛予算は4兆7538億円で、前年度
から0・8%増やした。防衛省は来年度、さらに2・9%増の総額4兆8928億円
の予算を要求している。占領された島を奪還する作戦を念頭に置いて水陸両用車を増
やしたり、海上自衛隊輸送艦を改修したりする予算などだ。

 

安倍政権が誕生してから、防衛省にとっては予算面で強気に出られるようになったの
ではないか。今回、財務省は、節約を求めつつ、防衛上必要な予算は認める方向で、
増額の見通しになっている。民主党政権尖閣諸島において中国に付け入る隙を与え
てしまったことで、その対応に安倍政権が苦労しているのだ。中国の領海侵犯を阻む
ために、海上保安庁が巡視船を張り付けて対応しているが、いずれ限界が来る。次を
見据えて離党奪還作戦用の装備を整え、最悪のケースに備える。こう言った装備が使
われないにこしたことはないが、必要なことに間違いはない。