6日夜の衆院本会議で否決された民主党提出の安倍内閣不信任決議案は、賛成する議員
の起立を求める異例の「起立採決」でスピード処理された。不信任案は、他の法案採決
に優先して処理される最重要議案で、起立採決よりも時間のかかる「記名採決」が通例
だ。ただ、衆院規則によると、記名採決に持ち込むには出席議員5分の1以上が必要。
今回は民主党みんなの党などが記名採決を求めたが5分の1の96人に届かなかった。

 

ポーズとしての不信任決議案など何の意味があるのだろうか。それなら、さっさと否決
するのが政権の役割と言うものであろう。それにしても、記名採決を求めても既定の人
数に届かないほど野党は連携できていない、その事実に唖然とする。野党共闘を訴える
党首もいたはずだが、野党最大の見せ場のはずである不信任決議案の提出さえ、この体
たらくでは話にならない。与党を批判するのは簡単だ。だが、不甲斐ない野党を批判す
ることも必要ではなかろうか。