下徹大阪市長の辞職に伴う出直し選について、共産党大阪府委員会は14日、
独自候補を擁立しないと発表した。出直し選に出馬を表明しているのは、大
阪都構想の議論進展を図る橋下氏だけで、公明、自民、民主の各党も「選挙
には大義がない」として、府連レベルで擁立見送りを既に決めている。市役
所で記者会見した共産府委員会は、他党と野党統一候補の擁立を追求すると
説明したが、「実現しない場合でも独自候補は擁立しない」と語った。統一
候補が実現する見通しは立っていない。

 

これで大阪市長選は橋下氏の一人相撲となることが確定したわけだが、いっ
たい何のための市長選なのだろうか。橋下氏の市長辞職は議会の同意が得ら
れず、自動失職する屈辱も味わっている。大阪都構想が進まないとは言え、
出直し市長選に打って出たのは短絡的である。無投票当選となっても、議会
の構成はまったく変わらず、大阪都構想は進まないだろう。今回、出直し市
長選で圧勝することで、「民意」を背景に議会を黙らせたかったのだろうが、
橋下氏は完全にピエロになってしまったようだ。