安倍晋三首相は14日午前の参院予算委員会集中審議で、従軍慰安婦制度へ
の旧日本軍の関与を認めて謝罪した1993年の河野洋平官房長官談話につ
いて「安倍内閣で見直すことは考えていない」と言明した。また、慰安婦
して従軍した女性に関し「筆舌に尽くし難いつらい思いをされた方々のこと
を思い、非常に心が痛む」と語った。自民党有村治子氏への答弁。首相は
日本の植民地支配と侵略を謝罪した村山富市首相談話などにも言及し、「歴
史認識に関する歴代内閣の立場を全体として引き継いでいる」と強調した。

 

安倍首相は韓国との関係改善を促す米国への配慮からか、河野談話の見直し
を否定したわけだが、河野談話が生き続ける限り、我が国は言われ無き非難
を浴び続けることになるだろう。そのために安倍首相が見直しのための再検
証をぶち上げたはずだ。本格的な保守政権として期待されながら、米国への
顔色を気にしながら右往左往しては支持を失うだけであろう。衆参で過半数
を押さえている以上、安全運転に徹するだけが能ではない。それにしても、
20年以上も前の談話一つに縛られるとは、極めて腹が立つ話だ。