STAP細胞の研究論文に数々の疑惑が持ち上がっている問題で、理化学研
究所は14日、都内で調査の中間報告会見を開き、小保方晴子研究ユニット
リーダーらの論文作成過程に「重大な過誤があった」と指摘した。理研によ
ると、小保方氏は、別の画像を切り貼りして論文に使用したことを認めた上
で、「やってはいけない認識はなかった」と説明したという。小保方氏本人
は会見に出席しなかったが、共著者と連名の文書で謝罪し、改めて自身が釈
明することを明言した。

 

理研は最先端の研究拠点として、我が国の成長戦略を支える役割を担うはず
が、STAP細胞の研究を巡って大きく揺らいでいる。それもそうだろう、
研究論文そのものに不備が認められ、またどの研究者もSTAP細胞の再現
実験が成功しておらず、その存在さえ疑われる始末である。このような杜撰
な論文を世に送り出し、大々的な記者発表までした責任は誰かが負うべきだ。
小保方氏はもちろんのことだが、なぜこのような事態になったのか、今後の
ことを考えればきちんとした検証が必要だ。