みんなの党渡辺喜美代表は27日、化粧品会社会長から選挙前に計8億円
を借りたとされる問題で、記者団の取材に初めて応じた。全額の借り入れを
認めたうえで、「使い道は会議費、交際費、旅費などだった」と強調。選挙
資金だったことを否定した。借入残高より過少な資産報告を訂正することを
明らかにした。化粧品会社ディーエイチシーの吉田嘉明会長は同日、取材に
渡辺氏から借金の申し出があり、2010年参院選前に3億円、12年衆院
選前に5億円を渡辺氏の個人口座に振り込んだとした。

 

吉田氏は貸し付けた8億円は「選挙以外に使い道はあり得ない」と説明して
いるわけだが、その通りであろう。個人的な借り入れで8億円もの大金が必
要になるとは思えず、みんなの党を立ち上げたばかりの参院選民主党が大
敗することが目に見えていた衆院選、党勢を拡大するために投じられた選挙
資金だったと見えるのが当然である。資産報告の訂正だけで済ませようとは
あまりに考えが甘いのではないか。ただ、渡辺氏にとっては選挙資金だった
とは口が裂けても言えないのだろうが、果たして乗り切れるのだろうか。