集団的自衛権の行使容認に前のめりな安倍政権に対し、野党各党の対応はば
らばらだ。第1党の民主党は党内で賛否が割れて軸が定まらず、日本維新の
会とみんなの党は賛成し、結い、生活両党は慎重、共産、社民両党は反対。
国会での徹底審議を求める点でのみ足並みをそろえているのが現状だ。

 

民主党の海江田氏は「解釈によって憲法を事実上ないがしろにすることは許
されない」と述べ、憲法解釈変更に否定的見解を示しているが、同じ民主党
の前原氏らは解釈改憲に賛成の立場である。これでは、最大野党としてまと
まった対応を取ることなど出来ない上、下手をすれば党が大混乱に陥るだろ
う。野党が一枚岩になれないあたり、一強多弱の状態を表しているのではな
かろうか。これでは野党など存在しないも同然である。