自民党の石破幹事長は12日、新潟市内で講演し、来春の統一地方選につい
て、「党としてかつてない態勢で臨む。自民党があるのは地方組織のおかげ
であり、これが崩れれば次の衆院選参院選も勝てない」と述べ、挙党態勢
で臨む考えを強調した。石破氏は、8月5日に全国幹事長会議と全国政調会
長会議を開くことも明らかにした。地方組織の要望を聞き、統一選での公約
に反映させる考えだ。

 

石破氏が来春の統一地方選に向けて檄を飛ばすのは、衆院選参院選で勝利
を収め、さらに統一地方選で勝利して初めて組織が盤石になると考えている
のであろう。かつて小沢氏が民主党の幹事長だった際、自民党を壊滅させる
には統一地方選での勝利が欠かせないと考えていた。だが、民主党が稚拙な
政権運営で支持を失い、その目論見は果たせなかった。もともと地方組織が
盤石ではなかった民主党にとって、非常に厳しい戦いが予想される。一方で
自民党も一強他弱の状態に胡坐をかき、油断が見え隠れする。石破氏の発言
はその辺を引き締めるためのものだったのかもしれない。