安倍首相は、終戦記念日の15日に靖国神社への参拝を見送る意向を固めた。
首相周辺が9日、明らかにした。自民党総裁として私費で玉串料を奉納する
方向だ。11月に北京で開かれるアジア太平洋経済協力会議首脳会議に合わ
せた日中首脳会談の実現に向け、中国に配慮を示す狙いもあるとみられる。
安倍首相は昨年12月26日、第1次内閣を含めて初めて首相在任中に靖国
神社を参拝し、中国と韓国の反発を招いた。

 

安倍首相としてはAPECを11月に控え、あえて波風を立てる必要はない
と現実的な判断をしたのだろう。昨年、靖国神社を参拝したことで、一応の
義理は果たしており、また敢えて注目の集まる終戦記念日に参拝する必要も
ない。むしろ、春・秋の例大祭で参拝すべきであろう。しかし、中国や韓国
への配慮がどれだけ意味のあるものになるか。反日で結束する両国が簡単に
我が国への態度を変えるとは思わないからだ。