安倍首相は9日夜、山梨県鳴沢村の別荘に到着し、約2週間の夏休みに入っ
た。趣味のゴルフを満喫する一方、9月第1週に行う内閣改造自民党役員
人事に向け、構想を練る考えだ。首相は11日まで別荘で過ごした後、12
〜14日には地元の山口県に帰郷。父・安倍晋太郎元外相の墓参りをする。
終戦記念日の15日には、東京で政府主催の全国戦没者追悼式に出席。再び
別荘に戻り、22日頃まで滞在する予定だ。

 

昨年の参院選を乗り切ったことで、当面は国政選挙もないわけだが、地方首
長選では福島や沖縄が控えており、さらに来春には統一地方選がある。自民
党の強固な基盤である地方組織を守り抜けるか、首相としてではなく、自民
党総裁としての仕事が控えている。この夏休みを有効に活用して、長期政権
を築く戦略を練りたいところだろう。それには内閣改造自民党役員人事が
肝になるが、ここまで順当にきた体制を変えることの不安もあるのではない
か。主要な顔ぶれは変えず、安定重視の改造となりそうだ。