みんなの党の浅尾代表と渡辺喜美前代表は16日夜、東京都内で会談し、今後の党
運営について協議した。しかし、与党との連携を目指す渡辺氏の路線に浅尾氏は反
対を表明し、会談は決裂した。渡辺、浅尾両氏の対立が決定的となり、結いの党に
続く新たな党分裂の可能性が高まった。両氏によると、渡辺氏は会談の中で浅尾氏
に対し、「これだけ路線の違いが明確になったなら、同じ考えの人を糾合し、新党
を作ったらいい」と離党を迫った。これに対し、浅尾氏は「あなたが出て行ってく
ださい」と応酬した。

 

渡辺氏は会談後に「私が作った政党だから、私の路線に反する人は、新党を作った
らいいということだ」と記者団に語ったようだが、みんなの党は紛れもなく公党で
あって渡辺氏の私党ではない。さらに、自身の借入金問題で代表を退いたことで、
渡辺氏が指導力を発揮する機会は大きく失われた。それ故に焦っているのだろうが、
今回は渡辺氏にとって、いささか分の悪い戦いではないか。小政党に転落したみん
なの党が生き残るには、これ以上の離脱者を出さないことが第一である。渡辺氏に
同調して離党する議員がどれだけいるか、甚だ疑問だ。