民主党海江田万里代表は19日、枝野幸男幹事長ら新役員と各党にあいさつ回りを
行った。自民党谷垣禎一幹事長が「民主党は重量級の布陣だ。我々も立ち合い負け
をしないようにしたい」と水を向けると、海江田氏は「自民党の皆さんの顔を見て、
しっかりした布陣にしなければと思った」と応じた。海江田氏は続けて「『けたぐり』
はあんまりやらないつもりだ」と宣言し、29日召集の臨時国会では真っ向勝負で挑
む構えを強調。「張り手もやめてほしい」とかわす谷垣氏に、「いろいろな決まり手
がある。突っ張りもある」と珍しく強気で攻め立てた。

 

海江田氏にとって、これまで執行部と距離を置いていた面々を取り込んだことで、一
応は挙党体制を構築することが出来、さぁ反転攻勢と息巻いていることだろう。だが、
考えてみれば民主党そのものの支持率は低空飛行を続けており、自民党に対抗するに
は力不足と言わざるを得ない。海江田氏と枝野氏のコンビがうまく機能するかも怪し
く、数少ない機会にどれだけ実績を残せるか。攻め手に欠き、敵失を待つだけでは野
党の役割を放棄したに等しい。今のところ、それが民主党の現実なのだと言ってしま
えばそれまでなのだが。