今回の衆院選では、公示前勢力で「1強」状態の自民党に野党がどう挑むかが焦点に
なる。毎日新聞の集計によると、共産党諸派、無所属を除く野党候補が1人しかい
ない「野党共闘型」の小選挙区は195で、2012年の前回選挙(64選挙区)か
らほぼ3倍に広がった。各党の選挙準備の遅れをカバーする「次善の策」という側面
はあるにせよ、「第三極」候補の乱立で野党が共倒れした2年前の教訓を生かそうと
しているのは間違いない。

 

共闘型195選挙区の野党候補の内訳は、民主党128人、維新の党46人、社民党
9人、生活の党8人、次世代の党4人となっている。単に準備不足と言ってしまえば
それまでだが、自民党を独り勝ちさせないためには必要な手段であろう。前回の衆院
選は第三極として維新の会やみんなの党、そして日本未来の党が各地で激突して自滅
していった。この局面にきて、ようやく共闘が実現したとは言え、まだまだ自民党
対抗できる勢力とは思えない。最終的には新党結成が目標なのだろうが、大同団結だ
けでは民主党同様にいずれ自壊するだろう。