民主党の海江田代表(東京1区)や野田前首相(千葉4区)、菅元首相(東京18区)
が比例選に重複立候補した。これに対し、党内から「党代表や首相経験者としての誇
りと覚悟はないのか」と失望する声が出ている。今回の衆院選では、各党党首のうち、
自民党総裁の安倍首相(山口4区)と維新の党の江田共同代表(神奈川8区)が比例
選への重複立候補をしなかった。小選挙区制が導入された1996年の衆院選以来、
小選挙区単独で出馬してきた生活の党の小沢代表(岩手4区)は、今回初めて比例選
にも重複立候補した。

 

重鎮とは言え、落選の危機があるのが今の民主党である。例えば海江田氏周辺では「
党首が落選すれば党へのダメージは大きい。『保険』をかけておくことはやむを得な
い」との意見が出ており、事実その保険が生きてくるのは間違いない。海江田氏にし
ても菅氏にしても、前回の衆院選では小選挙区では敗北し、比例に救われているのだ。
また、小沢氏はすでに影響力を失っており、自身の地盤でさえ怪しくなってきている。
これまで要所要所でキレを見せた判断力も衰え、日本未来の党の惨敗は未だに尾を引
いているようだ。