24日の衆参両院の首相指名選挙で、野党は各党がそれぞれの党首らに投票する見通
しだ。ただ民主党は、海江田万里氏が衆院選に落選、代表辞任を表明した。代表選は
来年1月に行われるため、「代表不在」の中、首相指名選挙に臨むことになる。民主
党執行部は、代表の業務を引き継いでいるナンバー2の岡田克也代表代行に投票する
ことを軸に調整してきた。だが、岡田氏が代表選に立候補を検討していることを明ら
かにしたため、風向きが変わってきている。

 

代表が不在の中で首相指名選挙を行わざるを得ない、それが民主党の今を表している
のでなかろうか。代表が小選挙区で敗北し、士気の低下を覚悟しながら登録した比例
代表でも復活は適わなかった。完全敗北を前に海江田氏が代表を辞するのは当然だと
しても、もはや首相指名選挙で誰に投票するかなど、どうでも良いことではないか。
岡田氏にせよ、細野氏にせよ、プレ代表選として利用すべきであろう。もはや民主党
に手段を選んでいる余裕など無いのだから。