第189通常国会が26日、召集された。最大の山場になりそうなのは4月の統一地
方選後になる集団的自衛権の行使を可能とする安全保障関連法案の審議で、激しい与
野党論戦が繰り広げられる見通し。民主党など野党は、安倍晋三首相が今年発表する
「戦後70年談話」も首相の歴史認識を追及する材料とする構えだ。ただ、イスラム
過激派組織「イスラム国」によるとみられる日本人人質事件で解決の糸口が見えない
なか、野党側も政府に協力する姿勢を強調しており対決色を抑えたスタートとなった。

 

自民党の佐藤国対委員長は国会内で民主党の高木国対委員長と会談した際、「いかな
る事態が起きるか分からないので、状況に応じた対応をお願いしたい」と要請し、野
党に協力を求めている。イスラム国による人質事件が発生後、これと言った進展が見
えないまま、ただ時間だけが経ってしまっている。こんな状況でも通常国会は何事も
なかったように開催されるわけだが、人質事件だけに注力していることも出来ないの
が、政治と言うものだろう。それでも人質事件が最優先であることに変わりはなく、
野党は足を引っ張ることのないよう、与党に協力して欲しいものだ。