かつて政界風雲児といわれた無所属の亀井静香元金融担当相が27日、超党派グルー
プ「地域活性化協議会」を結成し、「日本は待ったなしだ。善政を敷いてもらわなけ
ればならない」と安倍晋三首相を支援する考えを表明した。亀井氏はこれまで首相の
経済政策「アベノミクス」や外交・安全保障政策に批判的な立場をとってきたが、「
転向」の背景には、野党に甘んじていては存在感の低下は避けられないとの焦りがあ
りそうだ。

 

亀井氏は郵政解散自民党を追い出されてからは、野党として行動し続けてきたわけ
だが、自身が立ち上げた国民新党は消滅し、無所属の立場に甘んじている。それだけ
に、そろそろ表舞台に返り咲きたいとの思いがあるのだろうか。亀井氏は「善政を敷
いてもらわなければならない。二つでも三つでも必ずレールに乗せる」と強調したよ
うに、安倍政権に接近したいとの思いを隠そうともしない。安倍首相にとっても悪く
ない援軍ではなかろうか。