維新の党は20日、大阪市で会合を開き、集団的自衛権の行使容認を含む政府の安全
保障関連法案への対案について意見交換した。自身のツイッターで対案を「歯止めが
不十分」と批判していた橋下徹最高顧問は「問題は解消した」と述べ、今後の対応を
党執行部に一任した。同党は23日にも対案を正式決定し、自民党などとの協議に入
る。政府・与党は24日までの今国会の会期を延長し、安保法案を7月上旬に衆院
過させる日程を想定しており、与党と維新の修正協議は週内にも始まる可能性がある。

 

与党が維新の党を修正協議と言う土俵に引きずり込んだことで、野党は分断されるこ
ととなった。これによって、与党が強行採決で押し切る可能性は少なくなり、安保法
案は協議の上で成立したという大義名分を得ることになる。松野代表は修正協議には
応じない、と党首討論では啖呵を切っていたものの、橋下氏の意向には逆らえなかっ
たのだろうか。維新の党を切り崩したことで、違憲との批判を浴びる安保法案は一気
に成立に向かうのではなかろうか。