安倍晋三首相は9日の東京都内の講演で、集団的自衛権行使を認める安全保障関連法
案をめぐり衆院解散・総選挙に踏み切る可能性を問われ、「全く考えていない」と述
べた。法案に対する国民の理解が進まない現状に関しては「議論していくことができ
れば、理解が少しずつ進むだろう。丁寧に分かりやすく説明したい」と強調した。

 

昨年、衆院解散に踏み切ったのは、安倍政権をさらに安定させるためだったはずだが、
安保法案は野党が戦争法案とレッテルを貼ったことで、あまり良い印象は持たれてい
ないようだ。そのため、安保法案の信を問うために解散するなど、有り得ないだろう。
国会の会期を延長したのも、安保法案を確実に成立させるのが目的だ。安倍首相の決
意は揺るがないだろう。