米軍普天間飛行場の移設計画をめぐり、沖縄県は29日、前知事による埋め立て承認
について県の第三者委員会が「法的瑕疵」を指摘した報告書の全文を公開した。翁長
雄志知事は同日、報告書を読んだ印象を初めて語り、「一つひとつがもっともだ。法
律論からすると取り消しが可能になる。ある意味で合法的にやれるようなものがある」
と述べ、承認を取り消す意向を強く示唆した。

 

報告書では、埋め立ての必要性について、「移設の必要性を理由としてあげるだけで、
辺野古が適切であることについては何ら説明していない。論理の飛躍がある」と指摘、
さらに沖縄県が「十分な理由のないまま『適』と判断した」と言及している。もとも
と承認取り消しありき、だっただけに議論の余地は無さそうだ。翁長氏は政府との対
決に向けて腹をくくったのか、それとも承認取り消しの判断を見送るのか。ボールは
翁長氏が持っている。どのようなボールを政府に投げるのだろうか。