まず第一に情報は「生物」であると書いた。
人間とていつかは土に還るように、情報も時間を経れば忘れ去られていく。
大量の情報伝達手段が新聞やテレビである以上、ビジネスとしてより多くの
読者・視聴者にニュースを届ける必要がある。常に新しいニュースを探すあ
まり、過去に流したニュースが顧みられることはほぼ無いと言ってよい。

 

あの「拉致問題」も北朝鮮の術中にはまり、危うく風化する寸前にまで追い
込まれたことを忘れてはならない。拉致被害者の家族会も「拉致」の風化が
一番恐ろしかったことであろう。情報の取捨選択が新聞はともかく放送のよ
うな免許制というほぼ新規参入の可能性がない媒体が握っている以上、常に
アピールし続けることは本当に根気のいることである。

 

マスコミが「マスゴミ」と揶揄される、それはそれなりに理由があるものだ。