定期購読専用の「選択」という雑誌を知っているだろうか。
昨年は関連の広告会社が厚生労働省との癒着発覚で、会社清算に追い込まれたが
本誌自体は質の高い情報を売りに官公庁に広く食い込んでいた。
いわゆる会員制情報誌は安定的な購読者を獲得出来れば、比較的経営が安定する
わけで、より質の高い情報を提供することが出来る好循環を生むわけだ。
無署名の記事が大半ではあるが、実際は現役・OBのジャーナリストが原稿を書
いており、それが質の高さを支えてきたと言っても良いだろう。

 

やはり文章力は得手不得手がはっきりする分野である。芸能人・会社社長などが
自伝やらノウハウ本を出しているが、たいていはゴーストが書いているわけで、
そもそも時間の無い彼等に分厚い本を出す余力はあるまい。

 

当の選択も癒着発覚後は、なかなか厳しい立場に追い込まれている。購読者が離
れれば「質」を維持するのが難しくなり、さらに購読者が離れる。その悪循環を
断つ、まずはそれからであろう。

【選択出版 http://www.sentaku.co.jp/