先月25日に発生したJR福知山線の事故について、事故原因がほぼ掴めたこ
とでメディアの矛先は、JR西日本の社員へと向けられたようだ。電車に乗り
合わせた男性運転士2人が事故後、救助活動などを行わないまま職場に向かっ
ていた、天王寺車掌区の区長ら43人が事故当日、ボウリング大会を開いてい
た、と数々の問題が露見している。

 

国鉄時代は「サービス」と言う言葉が辞書に存在しないかのような扱いで客
に接してきたわけだが、民営化後は一貫して「サービス」に重点を置いてきた
のではないのか。事故に巻き込まれた一般の乗客や近隣の住民が、怪我人を運
びだしたりしている中、遠巻きにその光景を眺め出社する社員。事故の悲惨さ
を認識した上でボウリング大会に興じる連中。この緊張感・責任感の無さは何
なのか、タガが緩んでいるにも程がある。

 

一方、JR西日本の労組は事故発生時は騒ぎ立てていた。さて、こういった社
員の起こした問題についてはだんまりを決め込んでいるつもりなのだろうか。
彼等が激務を糾弾することは出来ても、怠慢を擁護出来ないのは当然のことだ。
自浄作用が無いのなら、外から徹底的に「膿」を出していくしかあるまい。