ゲームソフト大手のスクウェア・エニックスは22日、株式公開買い付けで、
ゲーム機器大手のタイトーを買収すると発表した。タイトーTOBに賛同し
ている。両社の2005年3月期の連結売上高は単純合算で1583億円とな
り、玩具・ゲーム業界5位の企業グループが誕生する。経営規模を拡大するこ
とで次世代ゲーム機や携帯電話などの開発・販売体制を強化し、再編が進むゲ
ーム業界で優位に立つ狙いがある。現在東証一部に上場しているタイトーは、
上場廃止となる見通しだ。

 

タイトーと言えば古くはインベーダー、二昔前はダライアスなどのシューティ
ング、一昔前となると電車でGO!と言った体感シミュレータで名を馳せてき
た老舗ゲームメーカーである。現在はコンシューマー、アーケード共に苦戦し
ているイメージはあるものの、携帯電話向けのコンテンツでは健闘している。
過去のシンプルなゲームは携帯向けとしては、複雑な最新ゲームを移植するよ
り優れており、老舗ゆえに豊富なコンテンツを投入出来るのは大きなアドバン
テージであった。

 

再編が進む中、独立を保つよりグループ化をしていくことで生き残りを賭ける
流れは今後も続くことだろう。大手グループのコナミセガサミーナムコ
バンダイ、そこにドラクエ・FFを持つスクウェア・エニックスタイトー
買収することで、縮小傾向のゲーム業界を乗り切る力を手に出来るか、そう単
純な話ではなさそうだ。ゲーム機だけに注力する時代は終わった、何処にコン
テンツを売っていくかが何より重要である。