教科書市民団体「子どもと教科書全国ネット21」の俵義文事務局長。200
1年、日帝の侵略歴史を美化・歪曲した「新しい歴史教科書をつくる会」の教
科書採択率を0.039%に阻む決定的な役割を果たした彼が、今年も0%台
の採択率を遂げた。今年、つくる会の歴史教科書採択率は0.38%にとどま
った。公民教科書は0.19%だ。4年前に比べて数字の面では大きく増加し
た。しかし新しい歴史をつくる会が背水の陣で政界と結託し、全面戦争をした
状況を考慮すれば市民団体の「丸勝ち」だ。新しい歴史教科書をつくる会は1
0%の採択を目標にしていた。【記事全文は下記の通り】
新しい歴史教科書をつくる会の教科書阻止「ネット21」俵事務局長

 

これは韓国の中央日報が「子どもと教科書全国ネット21」の事務室を訪ねて
記事にしたものだ。この俵事務局長は「つくる会の教科書採択運動は、つくる
会だけの運動ではなく、自民党と財界が結託した「戦争ができるようにする歴
史意識改造作業」の一環だ、と決め付けているがその根拠は何なのだろうか。
さらに「韓国市民団体との円滑な協助も大きな力になった」ともしているが、
日本国内の教科書の採択に韓国の市民団体が関係してくることの方が、おかし
なことではないのか、一方的な主張の垂れ流しに終わっているが、採択の現場
で激烈な抗議活動を行う有様は、確実に採択の現場から冷静さを失わせた面も
あるはずだ。

 

市民団体が良識派、と言う構図はすでに崩壊している。今月の正論に杉並区の
教科書採択における審議の様子が藤岡信勝氏によってレポートされているが、
扶桑社版を不採択にしようと言う委員が文字通り「正論」によって喝破されて
いく有様が描かれている。特に「戦争に向かうとは書いてはいないが、『行間』
を読むとそう読める」的な発言にはさすがにあんぐりしてしまった。このよう
な発言をする人が採択の現場にいるようでは、教科書採択そのものに問題があ
るのではと普通の人であれば誤解をしてしまうだろう。何にせよ、扶桑社はま
た4年後に挑むようなので、まだまだ面白いことになっていくに違いない。