民主党は17日、東京・芝公園の東京プリンスホテルで、衆院選惨敗の責任を
取って辞任した岡田克也・前代表の後継を選出する代表選を行った。その結果、
前原誠司氏が、菅直人氏をわずか2票差で破り、新代表に選ばれた。民主党
40代の新代表の下で、党の立て直しを図ることになる。野党第1党のリーダ
ーが大きく若返ったことは、政界全体の世代交代にも影響を与えそうだ。代表
選は民主党所属の衆参両院議員による無記名投票で行われ、192人(欠席2
人)が投票した。有効投票数190票のうち、前原氏が96票を獲得し、94
票の菅氏を制した。

 

新代表の任期は、岡田氏の残り任期である2006年9月までとなる。前原氏
は、代表就任後の記者会見で、「日本の民主主義を機能させ、より良い政策競
争を根付かせ、国民の生活向上、安定につながるよう努力したい」と述べ、2
大政党の一翼を担う政党として民主党を立て直す決意を強調した。今回の代表
選で、前原氏は、衆院選で惨敗した党の改革の基本姿勢として、「民主党を『
闘う集団』に変える」と主張。労働組合や業界団体などに縛られない政策立案
を訴え、支持を広げた。

 

僅差で新代表となった前原氏は、まずやるべきは党内の世代交代ではなく融和
と言うことになるだろう。ここまで接戦となると、やはりわだかまりが残るも
のではないか。確かに世代交代は必要である、特に大敗北を喫したショックか
民主党は立ち直ったとは言えず、そのまま特別国会に突入せねばならない。
任期自体が来年の9月までと言うこともあり、この1年は党勢の立て直しに費
やし、前原氏が若さゆえに「実績がない」と言われることのないようにしてい
く必要があるだろう。

 

さらには以前から民主党の屋台骨でありアキレス腱でもあった労組との関係の
見直しが出来るか、ここにも注目したいところだ。しがらみに捉われることな
民主党を闘う集団へと変貌させるのは容易なことではないだろうが、まずは
40代と言う若さが何処まで通用するのか見ていくこととしよう。