閉幕まで2日に迫った23日の愛知万博会場は、祝日ということもあり、「駆
け込み入場」の親子連れらが開門前から押し寄せ、朝から大混雑となった。会
場内では2010年の万博開催地、中国・上海市に向けて環境対策などの成果
を伝える「愛知・上海合同シンポジウム」も開かれた。愛知県警は閉会式を狙
ったテロを警戒して通常の2倍以上の警察官を投入し、会場内のパトロール
強化している。博覧会協会は警備員を通常より2割増の約1000人態勢を組
んだ。

 

愛知万博の開催期間は残すは後2日。想定されたテロや事件も起きずに無事終
了となりそうで、大いに結構なことである。21世紀は環境の時代とも言える
新たな局面を迎えているが、次の開催地である中国は世界のエネルギーをかき
集め、文字通り台風の目としてエネルギー事情を変えつつあるのが現実だ。こ
の万博を通じて、どれだけ環境問題と言う差し迫った地球規模の問題にアピー
ル出来たか、終了後にはきちんと世界中にしらしめねばならない。何のために
我が国に万博と言う箱物を誘致したのか、それをきっちりと国民にしらしめて
こその万博であろう。

 

企業パビリオンやマンモスを展示するだけが、万博の役目では無かったはずだ。
理念だけ整えれば後は何をやっても良いわけではない。それを忘れてはただの
テーマパーク倒れに終わるのは目にみえているのではなかろうか。