プロ野球東北楽天ゴールデンイーグルスは25日にフルキャストスタジアム
宮城であったロッテ戦で、今季のホーム全日程を終えた。ビジター2試合は残
っているが、ホーム最終3連戦で観客50人に「新球団元年」について聞いた
ところ、戦いぶりはパ・リーグ最下位の成績にも「戦力不足で仕方がない」と
半数が及第点を与えた。楽天の最優秀選手(MVP)には、山崎武司内野手
挙げる意見が最も多かった。戦いぶりは100点満点(合格点60点)で採点
してもらい、平均では56.4点と合格ラインをやや下回ったが、25人は6
0点以上だった。

 

交流戦と並んでプロ野球改革元年の象徴と言える楽天イーグルスは、空白地だ
った東北地方に浸透し、選手は寄せ集めと言われながらも新規参入の意義を十
分に果たせたのではなかろうか。巨額の放映権で生きながらえると言う構図が
巨人の成績・人気の低迷で崩壊しつつある以上は、セ・パともに今は構造改革
を迫られており、放っておけば自ずとプロ野球そのものの危機を意味するだろ
う。とかくファンの裾野を広げていくことが目下の課題と言えそうだが、果た
してそう簡単に球場に足を運んでくれるかは難しいのではないか。放映権以外
での収入拡大を目指すのであれば様々な選択肢を考えるべきだ。

 

そうなると結局手をつけざるを得ないのが、高額の年俸を抑えていく「緊縮財
政」をやり、収入面だけでなく財政面の建て直しも同時に行うことになる。パ
イがどんどん減っているのであるなら、それに手をつけないことにはどうにも
ならない。選手も経営側も外野に言われるまでもなく、重々理解していること
であろうが、文字通り聖域と化した分野にメスを入れるのは誰もが嫌なことだ。
それを口に出すことさえ憚るのであれば、経営者はそれが出来るものに委ねる
手段をとっても良いのではないか。どうせ長くもたない世界なら劇薬を与えて
みるのも悪くは無い。