小泉純一郎首相は17日午前、東京・九段の靖国神社を今年初めて参拝した。
靖国参拝は就任以来5回目で、首相は黒のスーツに淡いブルーのネクタイ姿で
公用車で秘書官を伴って到着。拝殿正面の賽銭箱にポケットから賽銭を投じ、
一般の参拝客と同じ略式の本殿には上がらない「自由参拝」(拝殿前参拝)形
式をとった。私的参拝を強く打ち出した形となったが、参拝中止を求めていた
中国や韓国の反発は必至だ。首相は17日昼、首相官邸で開いた政府・与党連
絡会議で「国民の一人として心を込めて参拝した。二度と戦争を起こしてはな
らないという不戦の決意で参拝した」と説明。公明党神崎武法代表は、事前
に連絡がなかったことに不快感を表明し、靖国神社に代わる国立の追悼施設建
設の調査費計上を求めた。

 

細田博之官房長官は記者会見で「首相の職務による参拝ではない。首相がかね
がね話している通り、私的参拝だと考えている」と述べた。首相は午前十時過
ぎに靖国神社を訪れ、歩いて拝殿の前に進み、一礼したあと、両手を合わせて
黙祷、再度一礼した。本殿には昇らず、記帳もしなかった。この日の参拝に踏
み切ったのは、靖国神社の最重要行事である秋季例大祭に合わせたもので、郵
政民営化法が14日に成立し、内政の重要課題にひと区切りついたとの判断が
ある。衆院選で大勝した勢いを背景に、外交日程が立て込む前に参拝しておい
たほうが中国や韓国の影響を最小限に抑えられるとの読みもあったようだ。

 

大方の予想通り、秋の例大祭小泉首相靖国神社を参拝した。平服で昇殿参
拝、記帳もせず文字通り「ポケット」マネーで賽銭を払うと言う一般の参拝客
と同様の形式をとり、常々首相が言う「国民の一人」としての参拝を実践した
形となった。靖国神社に行こうが行くまいが、我が国と中韓との歴史認識の溝
が埋まるわけも無く、特に中国が靖国参拝を政治カードとして利用している中、
中国に「行くな」と言われて行かないようでは、今後の政権も延々とこのカー
ドを切られ続けることになり、また本来の「戦没者の追悼」と言う意味合いす
公明党の主張するような謎の「国立追悼施設」なるものに化けかねない。

 

近隣諸国と友好的にするのは当たり前のことではあるが、韓国とは竹島の問題、
中国とは東シナ海のガス田開発や尖閣諸島と言った懸念事項が横たわっており、
靖国で譲れば日中関係が円滑にいくなんて考えるのは間違いだ。靖国参拝
後は教科書、尖閣諸島、石油ガス田…と次々に押し込んでくる」と言う首相の
認識は間違ってはいない、靖国くらい譲ればと考える輩にこそ靖国神社を参拝
する意味合いを再考して欲しいものだ。