安倍晋三官房長官は7日の記者会見で、公明党神崎武法代表が外相と官房長
官にも靖国神社参拝の自粛を求める発言をしたことについて、「友党の意見を
しっかりと聞く姿勢は持たないといけないが、私の気持ちはすでに言っている
通りだ」と述べ、参拝継続の姿勢に変わりないことを強調した。安倍氏は10
月31日の就任記者会見で「私も(小泉純一郎首相と)同じように参拝してき
たが、今までの気持ちをこのまま持ち続けたい」と語っていた。これに関連し
小泉首相は7日、記者団に対し、神崎氏の発言について「いろんな問題に発言
するのは自由だと思います」と述べるにとどまった。

 

連立を組む友党であろうが、全て同じ方向を向いているわけではない。各党の
政策に差異が出るように、公明党小泉首相に「靖国に行くな」と言ったとこ
ろで無駄であり、上記のようにあっさりとした回答があるだけだ。公明党が問
題視しているA級戦犯に関しても、10月25日、民主党野田佳彦国会対策
委員長の質問主意書に答える形で、政府は第二次大戦後極東国際軍事裁判所や
その他の連合国戦争犯罪法廷が科した各級の罪により戦争犯罪人とされた(A
級戦犯を含む)軍人、軍属らが死刑や禁固刑などを受けたことについて、国内
では戦争犯罪人とは言えず、国内法上は戦犯は存在しないとの見解を明確にし
答弁書を決定しており、我が国の戦犯における見解ははっきりとしている。

 

公明党としても立場上とりあえず靖国神社の参拝に関しては反対せざるを得な
いであろうが、近隣外交を重視するあまり歴代の政権が、従軍慰安婦しかり、
歴史教科書しかり多くの禍根を残してきたことを忘れてはならない。事なかれ
主義で事実が明確になっていないにも関わらず謝罪をし続け、害悪のみを残し
た外交はもうこりごりだ。何度でも言うが公明党自民党が気に入らなければ
さっさと連立を解消して、下野してはどうか。何としても政権与党として張り
付くようにくっつく姿を見て、毎度毎度強力な支援をする創価学会の末端の方
々はどう思うか、少し考えてしまうのである。