小泉純一郎首相とプーチン・ロシア大統領は21日午後、首相官邸で2時間半
にわたって日ロ首脳会談を行った。焦点の北方領土問題について両首脳は、受
け入れ可能な解決策を模索することで一致、早期の平和条約締結を目指し、交
渉を継続することを確認した。ただ、共同声明の発表は見送られ、領土問題で
進展がないまま終わった。また、両首脳らは、テロとの闘いでの協力など12
文書に署名した。会談後、両首脳は共同記者会見を行った。首相は「(日ロ間
の立場には)率直に言って相当開きがある」と述べ、領土問題で両国間の溝が
埋まらなかったことを認めた。大統領も「領土問題は複雑で簡単ではない」と
語った。

 

大東亜戦争末期、火事場泥棒的に掻っ攫った北方領土を未だ返そうとせず居直
り強盗の如く、さらにそれだけでなくロシア極東に放置されている退役ロシア
原潜5隻の解体事業について、我が国が財政支援することで合意させられるな
ど会談そのもので我が国が得たものはゼロであった。日露首脳会談の骨子とし
て、北方領土問題では、1.四島の帰属問題で認識の違いを再確認、2.帰属問
題を解決して平和条約締結を目指す交渉継続、3.経済関係などを発展させ解
決を目指す、4.双方に受け入れ可能な解決策を模索と言う4点で現状の再認
識で終わっている。戦後60年と言う節目でも、何ら進展しない北方領土問題
に改めて怒りを憶える。

 

ついでと言っては何だが、民主党の前原代表も21日、訪日中のプーチン露大
統領と会談したようだ。前原氏は北方領土問題について「四島の帰属を確認し
たうえで、国後、択捉2島の扱いについて知恵を絞る必要がある」と早期解決
を求めたが、大統領は「他国との領土問題に波及する恐れがある。短期間で解
決できる話ではない」と一蹴されている。アリバイ作りのような会談をセット
している暇があったら、支持率が9.1%と転落した民主党を何とかした方が
良いのではなかろうか。