中国外務省の劉建超副報道局長は22日、麻生太郎外相が先に靖国神社の展示
施設「遊就館」について「戦争美化でない」などと述べたことについて「麻生
氏は当時の歴史に正しく向き合う勇気がないことを証明した」などと非難した。
12月にマレーシアで開かれる東アジア首脳会議で日中首脳会談を行う可能性
については「日本側が正しく歴史に向き合うことが必要」との立場を示し、靖
国問題で日本側が譲歩しなければ会談実現は困難との見解をあらためて表明し
た。副局長は「遊就館は日本軍国主義を美化する『靖国史観』の核心的施設だ」
とした上で「日本は靖国問題の深刻さと微妙さを認識し、理性的かつ責任ある
態度を取るべきだ」と指摘した。

 

遊就館は我が国最初で最古の軍事博物館として開館した点において、我が国を
代表する軍事博物館であることに間違いは無い。先の大戦は我が国の自存自衛
のため、またアジア各地の植民地解放のため避け得なかった戦いであったと言
うことに基き点は一貫している。多くの国民が大東亜共栄圏と言う夢物語をそ
のまま受け入れているわけではないにせよ、大東亜戦争そのものが欧米列強を
アジアから追い出した「きっかけ」となったことは揺ぎ無い事実であろう。戦
前で独立を保っていたのはタイと我が国だけである。苛烈な植民地経営の中で
収奪されるためだけに働く「地獄」があった、たかだか60年前に、だ。

 

中国の抗日記念館が決して真実を展示していないように、何故か時代を経るご
とに犠牲者数が増えていく南京大虐殺にせよ、万人抗の存在にせよ、正しい歴
史と向き合う気がないのは中国も同様ではないか。靖国神社を問題視している
のは中韓の2カ国のみであり、大東亜戦争で多くの犠牲者を生んだ他の国々か
ら参拝について注文を受けたことはない。靖国神社の参拝をヒトラーナチス
の例えを持ち出すあたり、歴史と向かい合うべきは注文を付ける中国側なのは
間違いないであろう。