従軍慰安婦問題の特集番組をめぐり、改編があったとして取材に協力した女性
団体がNHKなどに損害賠償を求めた訴訟の控訴審口頭弁論が5日、東京高裁
で開かれ、NHKの松尾武元放送総局長が証人として出廷、「政治的圧力を受
けたことは一切ない」と証言した。放送前日の安倍晋三官房長官(当時官房副
長官)との面会に関し、松尾元総局長は「番組のシリーズすべてが慰安婦問題
に絡んだ女性法廷を素材にしたものだと国会議員の間で誤解されていると国会
担当の局長から報告を受け、誤解を解く必要があると考えた」と説明。内容や
構成を明かしたことについて「NHKとして広報的な意味で説明した。内容に
関しお伺いを立てるということはない」と述べた。

 

さらに「安倍氏からは『公平、中立な番組をつくりなさい』と言われたが、圧
力を受けたとは全く思っていない。公平、中立はNHKとして当然のことだ」
と話した。11月に「NHK受信料支払い停止運動の会」なる団体を中心とし
朝日新聞社への質問書を提出していたようだが、どうやら11月半ばには朝
日から回答があったようだ。質問内容自体が朝日に対する援護射撃的なもので
あったことが胡散臭さを感じさせるが、この早急な対応がどうしてNHKが朝
日に対して公開質問書を出した際に出来なかったか。従来通りの問答を繰り返
すばかりの内容ではあるが、念のためリンクを張っておく。
【ETV 番組改変問題の報道総括に関する質問書】