内閣府が24日付で発表した「外交に関する世論調査」で、中国に「親しみを
感じる」と答えた人が過去最低の昨年調査より5・2ポイント減り、32・4
%となった。韓国に対する親近感も4年ぶりに下がり、5・6ポイント減の5
1・1%となった。関係を「良好だと思わない」は、日中関係が過去最高の7
1・2%に達し、日韓関係も16ポイント増の50・9%にのぼった。対中、
対韓関係とも、小泉純一郎首相の靖国神社参拝で冷却していることが影響し、
中国に対しては、今春の過激な反日デモも親近感の低下の一因となっていると
みられる。「韓流ブーム」で高まった韓国に対する好感情も、竹島の領有権問
題などで薄らいでいる現状が浮き彫りになった。

 

この手の世論調査がどこまで正確かは書くまでもないが、あくまである程度の
目安として見ればこれが中韓に対する日本人の親近感に関する数字を指してい
ると見ても良いだろう。まず小泉首相靖国神社を参拝したことで、中韓への
親近感が下がるわけではなく、参拝に対する中韓の執拗とも言える批判が日本
人に不快感を与えているのだ。中韓とは領土問題も抱え、さらに中国との間に
東シナ海の資源獲得で権益がぶつかることは必至で、極端な話では武力衝突
すら有り得るキナ臭い関係なのは間違いない。だが、関係改善とは相手に媚び
へつらうことではなく、こちらに非がなければ謝罪の必要などないのである。
偽りの友好など両国にとっても良いものではないであろう。