小泉純一郎首相は4日午前、首相官邸で年頭の記者会見を行い、自らの靖国
社参拝について「外交問題にはならない」と正当性を強調、「外国政府が心の
問題にまで介入して外交問題にしようとする姿勢は理解できない」と述べ、首
脳会談を拒否している中国、韓国の対応を強く批判した。首相は靖国神社参拝
について「精神の自由、心の問題は誰も侵すことのできない憲法に保障された
ものだ」と説明。「一国の首相が一国民として戦没者に哀悼の念を持って参拝
することに日本人からおかしいとの批判が出るのはいまだに理解できない」と
も述べた。中韓両国との外交関係が停滞していることに「私は交渉の扉を閉じ
たことは一度もない。一つの問題があるからといって他の交渉を閉ざすべきで
はない。あとは先方がどう判断するかだ」と述べ、中韓両国に関係改善の努力
を促した。

 

靖国神社の参拝が国内においては政教分離の面で批判をされるのであれば、4
日午後の小泉首相伊勢神宮参拝には杉浦正健法相、川崎二郎厚生労働相ら5
閣僚が同行したことも、それは同列に扱うべきであろう。当然、中韓が伊勢神
宮の参拝について批判をする理由はなく、他国の外圧がかかる部分のみに呼応
して同じ日本人が批判することは、小泉首相が理解出来ないと言うのも無理は
ないはずだ。精神の自由・心の自由が保障されているからこそ国家議員であろ
うとも、特定の宗教を信じていようが差し当たって問題は無いが、特定の宗教
団体が間接的にでも政党を持つのは、これは政教分離に反するのは誰の目にも
明らかなのだ。公明党創価学会と一体であるのは公然の事実であるが、今は
そのことは置いておくとしよう。

 

中韓との外交関係が停滞する中、ポスト小泉に求められるのはいわゆるアジア
外交の重視であると、まるでお題目のように唱える一部メディアもあるが、そ
れは靖国神社を参拝しない首相であるとでも言うのか。靖国に行かない首相で
あるから中韓と健全な外交関係が築けるとは、あまりに飛躍した話である。と
かく、外圧がかかるとそれを止めさせようとする一部メディアは何処の国の工
作機関なのかと問いたくもなる。