社民党は20日、社会党からの党名変更10周年を記念するセレモニーを党本
部で開いた。福島瑞穂党首は、「党の存亡」が取りざたされたこの10年を振
り返り「石の上にも10年。これからは躍進の10年にしたい」とあいさつし
た。10本のロウソクを立てたバースデーケーキを用意。福島氏と村山富市
首相、土井たか子衆院議長の歴代3党首がロウソクの火を吹き消した。福島
氏は「虚飾の勝ち組のための政治ではなく、平和と暮らしが大事な国民の政治
をやる」と述べた。土井氏は「『山椒は小粒でもピリリと辛い』との評価もあ
るが、大粒にならないといけない」。また村山氏は「もう一度息を吹き返し、
社民党ここにあり』という姿勢を見せることが重要だ」と語った。

 

どこまで世間とずれていれば気が済むのだろうか。何故社民党が国民の支持を
得られなくなったのかを一度でも考えたことがあるのか。頑固に護憲を貫く姿
勢は党是としては良いかもしれない、ただ何でも与党のやることは反対ではさ
すがに国民も旧社会党と同じ目で見てしまうことであろう。労働者のための党
を自称しながらも、党職員をリストラするなど一番やってはいけないことを自
ら下してしまったのも足を引っ張るに違いない。党の財政が厳しいのであれば
民間同様にリストラに走るのではなく、あくまで社民党が主張してきたワーク
シェアリングを実践して見せるなどやり方はいくらでもあったはずではないか。
その機会を逸した政党に明日はないだろう。

 

平和と暮らしが大事な国民の政治を実践するには、今の社民党ではあまりに無
力である。それを分からずセレモニーを開いたわけではなかろうが、虚飾とは
正にこのことではないか。己の置かれた立場にも、虚飾で彩るのではなくあく
まで身の丈にあった党の運営をしてこそ、社民党ここにありと言う姿勢を国民
に見せることが出来るのではなかろうか。