共産、社民両党は13日、憲法改正反対などで共闘する方策を話し合うため、
近く党首会談を行うことで一致した。党首会談は、政権協議からの「共産党
ずし」を明記した昭和55年の旧社会党公明党との合意により、たもとを分
かって以来、初めて。だが、共闘のあり方をめぐる双方の考え方の隔たりは大
きく、恩讐を超えて政策協議に踏み出したとしても、共闘実現への道のりは遠
そうだ。この日、新体制発足に伴い各党をあいさつ回りした社民党福島瑞穂
党首は、共産党志位和夫委員長に「小泉構造改革や平和の問題で共闘を強め
たい」と明言した。先月、共産党との連携に「障害はない」(福島党首)とし
、志位委員長から会談を持ちかけられたことへの回答だ。

 

文字通りの小党連合となった社共両党。憲法改正阻止だけを旗印にしていても
どれだけの支持を集められるか、はっきり言ってたかが知れているだろう。現
実路線に転換したはずの社民党も、自衛隊違憲状態にあるなどと再度路線を
転換し、非現実路線を突っ走り始めている。民主党が詰めを欠く中、果たして
どれだけの存在感を示せるかと言えば、このような社共共闘と言った程度のパ
フォーマンス的なことでしかないわけだ。社会党系、共産党系と今でも残るよ
うに、労働組合を始めとして社共の溝は数十年かけて出来たものであり、連携
には福島党首が言うように「障害はない」とはいかないだろう。

 

出来もしないことを言い続けるのが野党であるなら、そんな政党はいらないの
であって、実際に死票とならないために社共、特に社民党の票は民主党に流れ
ているのだ。民主党の中には旧社会党グループもおり、ここと連携して憲法
正を阻止するのであれば、まだ現実味があるが共産党と組んで護憲となると、
プロを動員してのデモ行為ぐらいしかないであろう。果たしてどれだけ熟慮し
たかは知らないが、社共共闘は確実に失敗すると思われる。