麻生太郎外相は18日、東京都内での「外務省タウンミーティング」で、日中
関係について「靖国だけの話か。他にもいろいろ問題はある。日本とつき合っ
た方が国益に資する、利益が双方に出る、という形で話をしなければならない」
と述べ、青少年交流事業などを通じて改善を図っていく考えを示した。そのう
えで「両方とも熱くなるのがもっとも不幸な結果を招く」と指摘した。在上海
総領事館の男性職員が04年に自殺した問題については、中国当局から機密情
報の提供を強要されたのが原因との見方を示し、「引っかかりやすい話だが、
危ないと思う訓練をしておかなければならない。外務省として真摯に反省すべ
きだ」と語った。

 

一番の問題が靖国神社の参拝であるとの認識は、麻生外相が言うように決して
そうではないことは明らかだ。中国政府が執拗なまでに靖国靖国と言うのは、
過去に我が国が歴史問題では頭を下げ続けてきた前例があり、一銭もかけずに
相手を屈服させられるのであるからこそ、中国は靖国神社の参拝を取り上げる
だけではないか。それにも関わらず、日中友好の名の下に媚中派がまるで参拝
を取りやめれば日中間のいざこざが全て解決するが如く振舞うのは、さすがに
見てはいられない。かと言って日中が対立姿勢を強めていくのは、東アジア全
体にあまり良くない影響を与えることは必至であろう。それには中国の姿勢を
変えていかねばならないだろうが、彼等の面子を潰さない程度にうまくこなせ
れば苦労はするまい。そこが最大の障壁なのは言うまでも無いことだが・・・