民主党前原誠司代表は19日午前、フジテレビの報道番組でライブドア側か
武部勤自民党幹事長の二男への金銭振り込み疑惑について「信ぴょう性が高
いものと思っており、われわれは自信を持っている」と重ねて強調、国政調査
権を発動して調査するよう主張した。前原氏はライブドア前社長の堀江貴文
告がメールの存在や振り込み自体を否定していることには「堀江さんは黙秘し
て話していない。逮捕の要件まで認めていない人が『やっていない』と言った
からといって信じるのはおかしな話だ」と指摘。「われわれは金融機関にかか
わる情報を得ている。国政調査権を発動する時はピンポイントだ」と強調した。

 

信憑性が高いと思うのは勝手だが、その信憑性の高さをどう証明するかが肝心
なのではないか。いきなり「証拠はあがっているんだぞ」と突きつけられたの
が、メールをプリントアウトした黒塗りだらけの紙ぺらでは武部幹事長だけで
なく、自民党としても困ったものだろう。民主党としても最大級の爆弾を投げ
たつもりであろうが、怪文書まがいのメールでは自らの首をしめることになる
諸刃の剣にもなり得る。むろん、それなりに自信がなくては出せない切り札的
なものであったであろうが、いささか疑問が持たれても仕方の無い内容である
ことも確かではないか。

 

真偽がどうなろうとも、どちらかが致命的なダメージを負うことになるわけだ
が、民主党がこのメールを入手した段階で送信元が黒塗りにされていたと言う
点がどうにも気にかかる。個人のメールアドレスが書かれているならまだしも
堀江氏のメールアドレスであれば、このメールの公開前にアドレスを使用出来
ないように処理しておき、公開後に起こるであろういたずらメールの類を防ぐ
ことは可能であったはずだ。さらにいくつかのサイトでも指摘されているよう
に、文末の堀江の部分に何故か民主党は黒塗りをしたと言うことだ。堀江氏か
武部幹事長の二男に送金があったと言う事実を突きつけたいのであれば、隠
す必要は何処にもないはずだ。こうなると逆に民主党への風当たりが強くなる
のは間違いない、少なくとも自らその理由を明らかにせねば、ただの言いがか
りでは終わらず、民主党そのものが疑われる事態となるであろう。