複数の米国政府関係筋は5日までに、中国政府が日本の首相の靖国神社参拝に
対し、米国のブッシュ政権から日本への抑制の意向を伝えさせようと非公式に
米側に要請していることを明らかにした。中国側は在米の外交官や政府直属の
学者などによりホワイトハウス国務省に日本への圧力行使を働きかけている
という。米中関係に詳しい米国政府関係筋は「中国政府の代表たちがブッシュ
政権に対し日本の首相の靖国神社参拝への反対や抑制の意向を日本側に伝える
ことをさまざまな形で求めてきている」と述べた。同筋によると、中国側は小
泉純一郎首相の靖国参拝だけでなく後継首相の参拝にまで米国が留保をつけ、
日本側に米政府として難色を示すよう訴えている。

 

歪な国内事情を抱えながらも、ひたすら経済成長を続けていかざるを得ない中
国にとって、それは終わることの無い課題でもあろう。同時に軍事費は増加し
続け周辺諸国に軍事上の脅威を感じさせている。超大国の米国にとっても、中
国の果てるとも知らない膨張ぶりに、頭を悩ませていることであろうが、この
中国の靖国神社参拝を阻止しようとする動きには、ブッシュ大統領は「小泉首
相の靖国参拝日中関係を悪化させている」という因果関係の主張をも排し、
日中関係は単なる神社への参拝よりはずっと複雑だ」とまで言明しており、
我が国におけるいわゆる靖国神社の参拝をやめれば日中関係は良くなるとの参
拝中止論とはまるで正反対なのである。

 

かつてない蜜月にある日米関係とは言え、ここまではっきりと言ってくれるの
であれば、それは有難いものだ。そもそも中国に文句をつけられる必要がある
問題ではなく、それを忘れては靖国神社の参拝を語ることは出来ない。米国に
お願いをしてまで止めさせねばならない理由など本来は無く、中国としても一
度言い出したことで、鉾を収めることも出来ずになっているに過ぎない。そろ
そろその鉾を引っ込めてもらい、本来の懸案事項である東シナ海のガス田開発
北朝鮮の核問題などを解決していきたいものだ。