セ・リーグ理事会が7日、都内の連盟事務所で開かれ、来季から日本シリーズ
出場権を争う「ポストシーズンゲーム」を導入することで合意した。現行のレ
ギュラーシーズン146試合を堅持すること、シーズン1位をリーグ優勝とす
ることを条件に、現行の日本シリーズの抜本改革も含めて、今後はパ・リーグ
を巻き込んで検討に入る。セ・リーグでは、昨年8月1日の理事会でプレーオ
フの導入検討を決めた。その後、「プレーオフ勝者=リーグ優勝」とするパと
は異なり、あくまで「レギュラーシーズン1位=リーグ優勝」として完結させ、
その後の試合を『ポストシーズンゲーム』と区別することで合意。11月から
営業レベルでの検討委員会を経て、議論を進めてきた。

 

日本球界の改革が進まぬうちに米国にワールドベースボールクラシック(WB
C)を既成事実とされ、いつの間にやら日本代表が結成されてWBCを戦って
いる。だが、あまりに短い準備期間と何よりも本国である米国ではまるで盛り
上がっていない事実に、とりあえず第一回目なのだから続けていくことが肝心
との投げやりな意見まで聞こえてくる始末である。もちろん、最初からうまく
いかないにせよ、大リーグに配慮した投球制限は真剣勝負の魅力を削ぎ、盛り
上がりにかけるのは致し方ないところだろう。過密な日程を縫うように行われ
ることで、選手にかける負担を減らす意味合いはあるとしても、世界一を決め
る大会が果たしてそれで良いのか、やはり疑問が残る。

 

なし崩し的に参加したWBCもそうだが、議論を進めてきた上でのセ・リーグ
146試合の堅持は、巨人・阪神のドル箱試合を少しでも失いたくない他球団
の思惑が一致した結果であろうが、プレーオフを含めるのであれば試合数の削
減は必至ではないか。あくまで収益重視の姿勢をとるのは結構であるが、その
姿勢が選手だけでなくファン離れを引き起こさないことを祈るばかりである。