東京証券取引所は13日、東証マザーズに上場しているライブドア粉飾決算
を行っていたことが明確になったとして、同社株を上場廃止にすることを決め
た。現在の監理ポストから上場廃止が決まった企業に割り当てる整理ポスト
14日付で移し、1カ月後の4月14日に上場廃止となる。関連会社のライブ
ドアマーケティングの株も同日付で上場廃止となる。東証の決定に先立ち、証
券取引等監視委員会は証券取引法違反有価証券報告書の虚偽記載)容疑で、
前社長の堀江貴文容疑者ら5人と法人としてのライブドア東京地検特捜部に
告発。堀江容疑者らの拘置期限の14日、5人と法人を追起訴・起訴する。

 

ついに上場廃止が確定したライブドア。6月の株主総会では取締役が一新され
るようだが、ポータルサイトは事件が起きて以降は、ページビューが大幅に増
える皮肉な結果が出ており、広告主にとってはそれなりにメリットをもたらし
たことであろう。話題作りを絶え間なく行うことで、本業であるポータルサイ
トに人を呼び込む戦略をとっていたライブドアにとって、自らをネタに最後の
徒花を咲かせたと言ったところか。崩壊したライブドアグループが今後どのよ
うな再生を見せるのかは、まだまだ経過を見なければならないだろうが、どう
にもこうにも裁判が続いていくことで、いつまで経っても旧経営陣の影を引き
ずることになってしまうだろう。

 

話題作りを突き進めてきた結果が、新経営陣を縛り付ける負の遺産であること
は言うまでも無い。だがライブドア上場廃止になることで、錬金術とまで称
せられた時価総額経営から脱却する好機となる。資金調達の上で再上場を目指
すこととなるにしても、望ましいのは虚業とされたネット関連の事業を、どう
扱っていくことではないか。ファイナンス系の企業が株価吊り上げのために利
用されていた以上、ライブドアとはネット企業なのだと世に示すべきであろう。