民主党は7日午後、都内のホテルで新代表を選出する両院議員総会を開き、投票
の結果、小沢一郎前副代表が菅直人元代表を47票の大差で破った。小沢氏は直
ちに執行部人事に着手。選出後の記者会見で新執行部の陣容を8日に固め、挙党
態勢の構築に向けて菅氏と鳩山由紀夫氏を幹事長などの枢要ポストに据える考え
を表明した。任期は前原誠司前代表の残任期間の今年9月末まで。送金指示メー
ル問題で危機にひんする党再生が最大の課題で、代表選で生じたしこりをぬぐい
去れるかが焦点だ。投票結果は小沢氏119票、菅氏72票で無効票はなかった。

 

大差で決まった民主党の新代表小沢氏、実質ベテランによる挙党体制の構築に向
けて動くことになりそうだが、これで菅氏が将来的にも代表の座に就くことは無
くなった公算が大きいだろう。だが話し合いによる一本化を避けて、代表選に臨
んだことは評価して良いところではないか。しこりが残ることになろうとも、や
はり談合で決まったとの見方をされるのは、建て直しを計る民主党にとっては大
きなイメージダウンを伴うであろうし、いつまでたっても守勢と言う状態では野
党の役割すら果たせないわけである。

 

小沢新代表は「政権交代こそ真の構造改革。国民の理解を得て、民主党政権をつ
くる必要性を訴えていきたい」と表明し「今の時代に対応できる理念と基本政策
を示していくことが民主党の役割だ」と述べている。自民党を良く知ると言うこ
とはそれだけ自民党にどっぷり浸かっていたとのことでもあるし、果たして思う
ように自民党と戦えるのか見ものである。自爆に終わった前原前代表の後釜とし
ては、確かに小沢氏以上の駒は無い。待望論の果てに出陣した小沢新代表が何を
しでかすのか、今は傍観する他あるまい。