吉本興業が19日発表した2006年3月期連結決算は、お笑いブームに乗っ
た若手タレントの活躍で、売上高が前期比20・8%増の462億円、純利益
が58・4%増の34億円で、ともに過去最高を更新した。若手の漫才コンビ
南海キャンディーズレイザーラモンHGら所属タレントのテレビ出演が増
えたほか、DVDソフト「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!」の販
売好調などが寄与した。この結果、主力の制作部門の売上高が24・4%増の
382億円となった。今年2月、コンテンツの制作・配信を手掛ける子会社、
ファンダンゴが株式上場するなどで特別利益15億円を計上したため、純利益
が大幅に膨らんだ。

 

テレビでは若手とされるお笑い芸人の姿を見ない日は無いどころではなく、見
ない時間帯は無いと言った方が良いかもしれない。ギャラもそれなりの値段で
テレビ側も使いやすいのであろうが、大量消費のような現状においてやはり生
き残れるのは極わずかなのは言うまでも無い。レイザーラモンHGのように、
突拍子も無い芸風がいつまでも続くわけも無く、また新しい芸人がブレイクし
消えていく流れはいつまでも続くことだろう。吉本興業にしても、絶え間なく
新しい人材・商売を発掘し続けてきたことで、今日のブームを作り上げてきた。
ブームは芸人の大量消費につながるかもしれないと言う功罪はありつつも、社
会がそれを求めるのであれば、致し方の無いことだ。