澄田信義知事は23日の定例会見で、7月に松江市で開催される全国知事会
竹島問題を積極的に訴える考えを示した。各知事が降り立つ出雲空港に啓発用
の広告塔を建てるほか、会場内にもパネルを展示し、竹島問題をアピールする。
全国知事会では「国への提案・要望」に領土問題について盛り込む。北方四島
の返還と竹島の領土権確立のために粘り強い外交交渉をし、竹島問題を所管す
る組織をつくることを国に要望する。会議では澄田知事がスピーチで竹島問題
をアピールするが、会場のくにびきメッセ内には竹島問題の歴史などを説明す
るパネルを展示。また、出雲空港には「竹島かえれ 島と海」などと書かれた
高さ6メートルの広告塔も設置する。

 

何を今さらと言った感は強いが、まずは澄田知事の考えそのものは悪くは無い。
世論の高まりに乗っかる形で我が国の抱える領土問題をアピールするとともに、
地方自治体レベルが努力してどうなることではないと言うことを、改めて政府
に知らしめていくことが肝心であろう。第一、島根県選出の国会議員こそが先
頭に立っていくべきはずだが、自民党の実力者である青木幹雄参院議員、細田
官房長官と言った面々が果たして竹島問題に関わってきたかと言えば疑問で
ある。竹島の日が制定された後も、国会議員が記念式典等に参加したことは耳
にしないわけで、日韓友好の名の下に如何にこの問題が放置されてきたかは枚
挙にいとまがない。

 

放置された期間が余りに長く、韓国が針鼠のように竹島を「改造」してしまっ
たために、本来の美しい島ではなくなってしまったが、それは時間をかければ
元に戻ることだろう。それと同じように我が国も竹島を取り戻すべくあらゆる
手を尽くすべきだ。何もしないまま座して待つことは、韓国に竹島を譲ってし
まうことと同じことではないか。澄田知事が世論の後押しを受けて動き出した
のであれば、世論のさらなる高まりが政府の背を押すかもしれない。