在日本大韓民国民団の河丙オク団長は24日、東京・港区の韓国民団中央
本部で開いた臨時中央委員会の席上、在日本朝鮮人総連合会との和解につ
いて、「白紙に戻したような状態になった」と述べた。地方本部などから
の相次ぐ反発を受け、韓国民団の執行部では、和解に伴う合意事項の一部
を既に見直しているが、トップがこうした認識を示したのは初めて。臨時
中央委は、朝鮮総連との和解に至った経緯の説明などのため、執行部が招
集したもので、地方本部の団長や傘下団体の幹部ら171人が出席。河団
長は、地方本部などに説明しないまま和解を進め、組織内に混乱を生じさ
せた不手際があったとして、副団長5人を辞任させる意向を明らかにした。

 

やはり無理があった南北朝鮮系の両団体の和解は、民団地方本部からの突
き上げをくらい事実上の失敗に終わったと言えるだろう。地方本部に説明
しないまま中央が独走して、和解をしてしまったのなら混乱が生まれるの
は当たり前ではないか。本国では韓国は融和路線は進めて親北勢力になり
つつあるが、我が国においては北朝鮮は極東の安全保障を脅かす現実的な
脅威である。それを無視した上で歴史的和解を強調されても、しっくりこ
ない部分もあり、現場からは違和感のみが湧き出てきたことだろう。それ
が大きな反発となり混乱を生み、歴史的和解はこうして崩れ去ったのであ
った。むしろ民団にとっては喜ばしいことではなかろうか。